奄美署は7日、国の天然記念物に指定されているオカヤドカリ数千匹計約160キロを無許可で所持し、持ち出そうとしたとして、文化財保護法違反の疑いで中国籍の男3人を逮捕した。3人は知人同士で、鹿児島県奄美市内の宿泊施設に泊まっていた。同署は「捜査に支障がある」として、3人の認否を明らかにしていない。 逮捕したのは、いずれも中国籍で住所・職業不詳の廖智斌容疑者(24)、宋振浩容疑者(26)、郭嘉威容疑者(27)。 逮捕容疑は、廖容疑者と宋容疑者が6日午前11時半ごろ、共謀して奄美市の宿泊施設で文化庁長官の許可を受けずにオカヤドカリ属約95キロを所持し、持ち出そうとした疑い。郭容疑者は、同日午後4時50分ごろ、奄美市内で文化庁長官の許可を受けずに別のオカヤドカリ属約65キロを所持し、持ち出そうとした疑い。 奄美署によると、6日午後、環境省の職員から「奄美市内の宿泊施設の従業員から『中国人3人が利用していた部屋からヤドカリを発見した。預かっているスーツケースの中からもゴソゴソと音がする』と通報を受けた」と情報があった。署員が3人に任意同行を求め、容疑が固まったことから逮捕した。同署は動機などについて調べを進めている。 見つかったオカヤドカリは、ネットなどに小分けされてスーツケース6個に入れられていた。生きている個体も含まれており、奄美市など関係機関が対応を協議している。