【都議選ルポ】定数1の「千代田区」で現職・平慶翔(都民ファ)に聞いた“スキャンダル”のこと ライバルの自民候補は「メモ取らないで」

夏の参院選のゆくえも占う東京都議会選挙が6月13日に告示される。42の選挙区で127の議席をめぐって争われるが、「東京の中心地」である千代田区は定数1をめぐる激戦区だ。現時点(6月10日)では、都民ファーストの会の現職・平慶翔氏(37)に、自民党、共産党、再生の道などの候補者計5人の新人が挑むという構図になっている。ただ、現職の平氏は2期目の当選後も週刊誌にスキャンダルが掲載されるなど、相変わらずの“お騒がせ”ぶり。有力な相手候補となるはずの自民党も党内が分裂しており、混乱模様だ。はたして、どのような選挙戦になるのか。平氏らを直撃した。 * * * 現職を2期務める平慶翔氏は6月7日、千代田区内の駅前の商店街を一人で歩いていた。白いワイシャツにスリムで端正な顔立ち。メガネをかけているが、遠目でも、一目で平氏だとわかった。 声をかけると居酒屋での会合に向かう途中だった。取材の意図を伝えると「会合でみんな待っているから。ちょっと待ってて、戻って来るから」と居酒屋の中へ消えていった。 それから約1時間20分……諦めかけた頃、平氏は居酒屋から出てきて、再び商店街に現れた。そして記者が千代田区民でないことを確認すると、お土産のカステラを記者に渡しながらこう言って笑顔を見せた。 「じゃあ、これ持って帰ってください。ずっと、こんなところで待たせてかわいそうだもの」 そこで平氏が話したことは後述するとして、平氏の略歴をざっと振り返ろう。 平氏の姉はタレントの平愛梨で、妹もタレントの平祐奈。姉の配偶者は、サッカー日本代表の長友佑都選手で、平氏は義弟にあたる。そんな平氏は元衆院議員の下村博文氏の公設第一秘書を務めた後、2017年7月の都議選で板橋区から立候補し、初当選を果たした。 2期目の2021年7月の都議選では、千代田区に国替えして立候補し、都議会のドンと呼ばれた自民党の内田茂氏の娘婿・内田直之氏らと議席を争った。結果は平氏8149票、内田氏7240票と、909票差で激戦を制した。千代田区の区政関係者はこう語る。 「小池都政にとって、千代田区は一丁目一番地です。千代田区長も都民ファーストの樋口高顕さんで、たった一人の都議も平さん。現状は都民ファーストの天下です」

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