【ソウル聯合ニュース】職権乱用などの罪で特別検察官に追起訴された尹錫悦(ユン・ソクヨル)韓国前大統領の公判準備手続きが19日、ソウル中央地裁で開かれる。 公判準備手続きは、審理に向けて争点や証拠について整理するもので被告人の出席義務はない。 尹氏側は特別検察官側から捜査記録を受け取っておらず、弁護人の選任も終わっていないとし、期日の変更を申請したが、裁判所がこれを退けた。 特別検察官側は尹氏が昨年12月3日に「非常戒厳」を宣言する前、閣議の形式を整えるため、一部の閣僚のみを招集したことで、閣議に参加できなかった閣僚9人の憲法上権限である戒厳審議・議決権を侵害した罪で先月19日に尹氏を追起訴した。 また非常戒厳宣言後に自身と韓悳洙(ハン・ドクス)前首相、金龍顕(キム・ヨンヒョン)前国防部長官が署名した虚偽の戒厳宣布文を作成し、保存が義務付けられている大統領記録物である同文書を破棄した罪、軍司令官らの盗聴防止用携帯電話の通話記録を削除するよう指示した罪、大統領警護処に捜査機関「高位公職者犯罪捜査処」による自身の拘束令状の執行を阻止するよう指示した罪にも問われている。 一方、非常戒厳宣言を巡り、内乱首謀と職権乱用権利行使妨害の罪で検察が起訴した尹氏の裁判はソウル中央地裁で別途進行中だ。尹氏は先月10日に再逮捕されてから、5回連続で出廷していない。 尹氏側は二つの裁判の併合申請も検討しているという。