警視総監が3度目の謝罪「真摯に反省」 大川原化工機冤罪事件

機械メーカー「大川原化工機」(横浜市)をめぐる冤罪(えんざい)事件について、警視庁の迫田裕治警視総監は9月30日、東京都議会本会議で「この場をお借りして皆様に改めておわびを申し上げる。捜査の基本を欠き、違法な捜査を行ったことを真摯(しんし)に反省している」と陳謝した。警視総監による謝罪は異例だが、この事件では、検証報告書をまとめた8月7日の記者会見と、今月19日の都議会常任委員会でも陳謝しており、今回で3度目。 この日は代表質問で、迫田氏は、地域政党「都民ファーストの会」の森村隆行代表の質問に答える形で陳謝した。 事件をめぐっては、東京高裁が5月、捜査を尽くさず逮捕・起訴したのは違法などと認定し、国と都に計約1億6600万円の支払いを命じた。判決は6月に確定した。 迫田氏は、森村氏から再発防止策について問われ、捜査内容について幹部が確実にチェック機能を果たしたり、現場の捜査員の相談・意見を受け付けたりする体制整備などについて説明した。 迫田氏はこのほか、立憲民主党の竹井庸子幹事長らの質問にも答え、「逮捕権など国民から付託された強い権限の重みを十分に自覚し、たゆみない努力を積み重ねて参る」などと述べた。(松田果穂)

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