交流サイト(SNS)で知り合った若者の自殺を相次いで手伝ったなどとして、福島市の36歳の男が今年1月から8月にかけて、逮捕、起訴された。関与したとされる被害者は6人に上り、うち4人は死亡が確認された。男はSNSで自殺願望を記したアカウントに接触を繰り返し、誘ったとみられている。専門家は、こうした自殺をほのめかす書き込みは「助けてほしい」という「SNS上の涙」だと指摘し、「悩みを抱える人は悪意とつながりやすい」と警鐘を鳴らす。「涙」を受け止め、弱った心につけ込む卑劣な行為を防ぐのにはどうすればいいのだろうか。(共同通信=生田緑、星野遼太郎) ▽「一緒に」と誘い出し…、共通する手口 山形県上山市の山中にある空き家。持ち主の男性が昨年9月、草刈りのため訪れると、見知らぬテントが張ってあった。一緒に来た息子が車のクラクションを鳴らしても誰も出てこない。チャックを開けると腐敗臭がし、遺体に気付いた。