京都・南丹市で11歳の安達結希さんの遺体を遺棄した疑いで逮捕された父親が、殺害についても認めていることが分かりました。 元埼玉県警捜査1課の佐々木成三さんと事件について見ていきます。 死体遺棄の疑いで逮捕されたのは、会社員の安達優季容疑者(37)です。 亡くなった結希さん(11)とは血縁関係のない父親、養父です。 調べに対し、安達容疑者は「私のやったことに間違いありません」と死体遺棄容疑を認めていて、さらに捜査関係者によりますと、結希さんの殺害も認めていることが新たに分かりました。 ただこの事件、不可解な点がいまだ残ったままです。 「結希さんが亡くなった経緯」「なぜ遺体を何度も移動させたのか」「かばんや靴が別々に発見されたこと」の3つの疑問について、容疑者が逮捕されたことでどこまで解明が進むのか見ていきます。 まずは「亡くなった経緯」についてです。 結希さんが行方不明になった3月23日当日の動きを見ていきます。 午前8時ごろ、父親が結希さんを車で学校に送迎したとされています。 ただその時、結希さんの姿や目撃情報はありません。 その後、午前8時半ごろ、担任が出席を取りましたが、その時、結希さんの姿はありませんでした。 そして午前11時半ごろ、両親が校門に迎えに来たものの、行方不明になったことが判明し、正午ごろ、安達容疑者自ら警察に通報したといいます。 榎並大二郎キャスター: 不可解な点が多く残されていますが、佐々木さん、安達容疑者は結希さんを自分が学校に送り届けたと警察に説明をしたと。ただ、周辺のカメラを含めて誰も結希さんの姿を目撃していないというこの矛盾はどうみますか? 元埼玉県警・佐々木成三さん: この矛盾は、警察の積み上げた捜査結果で矛盾が出たということなんです。行方不明届を認知して付近の防犯カメラは目撃情報がないという捜査結果があったからこそ矛盾が出たというのは大きな進展だったと思うんですね。やはり、母親に学校側が連絡して安達容疑者が通報しているんですが、本来、この時には安達容疑者、自分の犯行を隠したいという思いにおいては、母親から連絡を受けた時には自分も心配しているそぶりは見せたい。その中で110番通報を自らしたという可能性は高いなと思います。 そして、結希さんの死亡推定時期については、司法解剖の結果、これまで3月下旬とされていましたが、16日、新たに行方不明になったとされている3月23日の朝までは生存が確認されていることが分かりました。 榎並大二郎キャスター: この生存確認の根拠について警察は詳細を差し控えている状況ですが、佐々木さんはなぜこれは分かったと思いますか? 元埼玉県警・佐々木成三さん: 昨日、家族から詳細な聴取を再度聴いているということだと思います。もちろん行方不明となった当日に母親、容疑者から詳細な聴取は聴いています。ただ、その時はまだご遺体が見つかっていない、靴も見つかっていない、ランリュックも見つかっていない、矛盾が分からない状態の中での聴取だったので、全ての矛盾が分かった時点で昨日の聴取というのは、容疑者の供述に矛盾があるということが多く分かったということだと思います。その中で朝まで生存が確認されたということは、容疑者だけではなくて家族の中においても、この時までは結希君と会っていた、生きていたことを確認していたという情報が、死体遺棄容疑の犯罪事実に関わっているなと感じます。 榎並大二郎キャスター: 親族間の証言のつじつまが合ったといえることになると。 そして16日、容疑の内容が明らかになりましたが、安達容疑者は3月23日朝から、結希さんの遺体が見つかった4月13日夕方ごろにかけて、市内の山林など複数の場所に遺体を運び込むなどして遺棄したとみられています。 2つ目の謎、なぜ安達容疑者は遺体を何度も移動させたのかについて見ていきます。 安達容疑者は3月23日の朝ごろから4月13日の夕方までの間に南丹市の山林内ほか市内某所複数の場所に遺体を運び込むなどして遺棄したとみられています。 警察は「複数の場所」というのは、10カ所や20カ所移動させたものではないが、山林以外にもあると明らかにしています。 さらに、運ぶ際に何らかの乗り物を使用しているとも言っています。 榎並大二郎キャスター: なぜこのリスクを負いながら結希さんの遺体を少なくとも2回以上運んだとみられているんでしょうか? 元埼玉県警・佐々木成三さん: まず死体遺棄容疑で警察が別の場所に遺棄したと特定したこともすごいなと思うんですね。これは、ご遺体の発見状況やご遺体の発見場所の検証で、別の場所でも遺棄したという疎明資料があったということだと思うんです。ここを特定したということは、警察もかなり緻密な鑑識をしているなというのが分かるんですね。その中で、なぜ動かしたのかというと、容疑者も警察にばれたくないということと、家族にもばれたくないという心理があったと思うんですね。警察が容疑者に詳しい話を聞いていると、自分に捜査が向けられているということは分かっていたと思います。それがランリュックを遺棄したということも、そういった可能性があるなと。やっぱり自分がばれたくないために、複数箇所にご遺体を移動させたということは十分考えられるなと思います。 山崎夕貴キャスター: そういった詳細な内容が発表されるというのは通常よくあることなんですか? 元埼玉県警・佐々木成三さん: これは逮捕事実がそうなっている以上は、そこは隠せないと思うんですね。逮捕事実は2つ別の場所でも遺棄したということを書いていますので、そこは隠すことなく警察も発表したんだと思いますね。 そして3つ目の謎、かばんや靴が別々に発見されましたが安達容疑者の関与があるのかについてです。 通学かばんは行方不明になった6日後、学校から3kmほど離れた場所で見つかりました。 そしてその2週間後、今度は学校から約6km離れた場所で靴が見つかっています。 遠藤玲子キャスター: 別々の場所で見つかったかばんと靴、安達容疑者がここに置いたというふうにみるべきでしょうか? 元埼玉県警・佐々木成三さん: 僕は可能性が高いと思います。もしご遺体の死体遺棄の証拠隠滅のために誰かが通学かばんを置いたならば、これは幇助犯という共犯にもなりかねる行動になるので、警察が共犯を逮捕していないということは、ランリュック、靴というのは容疑者が単独で遺棄した可能性が高いと思います。 榎並大二郎キャスター: こうした、かばんや靴の発見というのが捜査を進展させたことになるでしょうか? 元埼玉県警・佐々木成三さん: やっぱり結希君がいなくなってからの数日間の裏付け捜査で、結希君が歩いているという証跡がなかったということに、容疑者の供述に矛盾があるんじゃないかという疑いはかかったと思うんです。その中で通学かばんが29日に見つかったということは、1人で歩いたとは到底考えられない、これは第三者の関与の疑いが強い。ここが捜査と捜索を行うことになった起点じゃないかなと感じますね。 榎並大二郎キャスター: より事件性を高めたということですね。最後に、今後の捜査のポイントはどんなところになるでしょうか? 元埼玉県警・佐々木成三さん: まずは死体遺棄で逮捕していますので、死体遺棄の立証というのは後に殺害をほのめかしていますので、殺人の立証には重要な捜査ポイントとなると思います。そのためには、別の場所で遺棄したと事実で書いていますので、それはどこで遺棄したのか。山中は何月何日からここ、この場所は何月何日からここという特定は必要になってきますので、鑑識資料と被疑者の現場案内ですね、こういったものは早急に行う可能性はあるなと思います。