国の天然記念物・オカヤドカリを大量所持か 中国籍の男3人逮捕 ホテル支配人が通報 鹿児島・奄美市

国の天然記念物に指定されているオカヤドカリを無許可で持ち運んだとして、鹿児島県奄美市のホテルに宿泊していた中国籍の男ら3人が逮捕されました。 スーツケースの異変に気づき通報したホテルの支配人が当時の状況を話しました。 5月7日に奄美警察署で報道陣に公開された押収物です。 2000匹から3000匹にもおよぶオカヤドカリがケースの中を動いていました。 文化財保護法違反の疑いで逮捕されたのは、リャオ・ジービン容疑者(24)らいずれも中国籍の男3人です。 警察によりますと、3人は6日に国の天然記念物、オカヤドカリ約160キロをスーツケースに入れて無許可で所持していた疑いが持たれています。 オカヤドカリは南西諸島などで生息が確認されていて、採取や持ち運びには国の許可が必要です。 3人が宿泊していた奄美市のホテルの田畑支配人が取材に応じました。 ホテル ビッグマリン奄美・田畑敬一郎支配人 「重そうにここまで持ってきて、『預かってください』ということで。すごく重たくて、よく聞いたらカリカリ音がするので『何か生き物がいるな』と」 3人は6日の朝、ホテルをチェックアウト。 夕方のフェリーで鹿児島に向かうと話し、荷物をホテルに預けたままでした。 3人が泊まっていた部屋にそのあとチェックインした客からの連絡で、田畑さんの疑惑は確信に変わりました。 ホテル ビッグマリン奄美・田畑敬一郎支配人 「中国人が泊まった後に部屋に入った客が『ヤドカリがいる』と。客の荷物を開けるわけにはいかないが、もし島の貴重な生き物だったら大変なことになると思って、環境省に相談した」 通報を受けて環境省の職員や警察が駆けつけて事件が発覚したのです。 世界自然遺産の島で希少な生物が危険にさらされた今回の事件。 ホテル ビッグマリン奄美・田畑敬一郎支配人 「世界自然遺産になって、観光客も奄美の自然を見に来てくれているので、島に住む我々が少しでも守っていけたら」 警察は捜査に支障があるとして、3人の認否について明らかにしていません。 3人がオカヤドカリを捕まえたとみて、採取した場所や目的などについてさらに調べを進めています。

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