ミャンマーを拠点にした国際的な特殊詐欺事件で、名古屋家裁は28日、現地に渡航し、かけ子の役割を担ったとして、詐欺容疑で送致された名古屋市瑞穂区の男子高校生(16)を初等・中等(第1種)少年院送致とする保護処分を決めた。 尾田いずみ裁判官は決定理由で、高額の被害が生じ、社会的影響が大きく悪質な非行だと指摘。犯罪組織の監視や脅迫の下で、かけ子をせざるを得ない状況にあったと認めたが「かけ子をすることやその違法性を認識した上で海外渡航した。一定の責任は免れない」とした。 高校生は2月、タイ当局に保護されて帰国。愛知県警に2度逮捕され、名古屋地検が今月2日に家裁送致していた。