直前に10分以上尾行か 神戸女性刺殺、容疑者との面識「把握なし」

神戸市中央区のマンションで20日夜、住人の女性が殺害された事件で、女性が事件直前、10分以上にわたって男に後をつけられていたことが、捜査関係者への取材でわかった。 兵庫県警は、殺人容疑で22日に逮捕された会社員の谷本将志容疑者(35)=東京都新宿区高田馬場3丁目=が、女性の後をつけていた疑いがあるとみている。 葺合(ふきあい)署捜査本部によると、谷本容疑者と女性との面識は「現時点では把握していない」といい、23日の会見では、今後の捜査で明らかにする、とした。 谷本容疑者の逮捕容疑は20日午後7時20分ごろ、神戸市中央区のマンション内で、住人の会社員、片山恵さん(24)の上半身を刃物のようなもので数回刺し、殺害したというもの。 逮捕後の調べに「殺意を持っていたかはわかりませんが、ナイフで腹部のあたりを1回か2回くらい刺したことに間違いありません」と容疑を一部否認したという。 片山さんの死因は、胸部を刺されたことによる失血死で、傷は肺まで達していた。 事件直後、片山さんは自室のある6階のエレベーター前で倒れていた。 マンションのエントランス付近の防犯カメラには、片山さんが帰宅して1階のオートロックを開けた直後、谷本容疑者とよく似た男が後をつけるようにして侵入する様子が映っていた。 捜査関係者によると、片山さんは勤務先から帰宅までの道中も、10分以上にわたって男にあとをつけられている様子が複数の防犯カメラの映像で確認されているという。 捜査本部は、防犯カメラの映像などから谷本容疑者が浮上したと説明している。22日に殺人容疑で逮捕状を取り、全国に指名手配した。 同日午後、東京都奥多摩町内の路上で警視庁が身柄を確保し、逮捕していた。(原野百々恵、根本快、新屋絵理)

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