若狭勝弁護士 立花容疑者の逮捕に「メッセージ性を伴った逮捕」 2つの“名誉毀損”のワケ

元東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士(68)が10日、キャスターを務めるフジテレビの情報番組「サン!シャイン」(月~金曜前8・14)に出演。政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志容疑者(58)が名誉毀損(きそん)の疑いで兵庫県警に逮捕されたことにコメントした。 立花容疑者は今年1月に亡くなった竹内英明元兵庫県議に対し、生前、死亡後も街頭演説などで名誉を傷つけた疑いが持たれている。竹内さんは中傷を受けうつ状態になり、今年1月に死亡した。竹内さんは同県の斎藤元彦知事のパワハラ問題などを調査していた百条委員会で、委員長を務めていた。 若狭弁護士は「元々、生きている人に対する名誉毀損での逮捕っていうのも確率的には少ない。さらに、死者に対する名誉毀損での逮捕っていうのはかなり珍しい。ですから、これで逮捕しているっていうのはやっぱり警察が相当、“これは悪質だ”と。“許せない”ということで、そうしたメッセージ性を伴った逮捕というふうに私は見ています」と見解。「警察はすでに検察庁と協議して、検察庁の方は“これは起訴する”ということが、ある程度含まれた、合意された上での逮捕だったというふうに見ることができる」とし、「それだけにかなり、警察、捜査機関は相当の有罪立証に向けての自信と、さらには悪質性を感じて、しっかりやるという意気込みがある」とした。 さらに「特に、今回の事件の特質性としては、竹内さんが生きている時の名誉毀損だけではなく、竹内さんが亡くなった後も竹内さんに対しての名誉毀損をしているということ。この2つの名誉毀損の事実で逮捕しているっていうのが意味合いがある。2つで逮捕する、そして2つで起訴されると、判決の際には刑法の規定のもと、名誉毀損は拘禁刑3年なんですが、それが1・5倍増しで最高刑が拘禁刑4年半となる。今回の場合は死者に対する名誉毀損っていうのもやったことによって、警察・検察は法定刑の上限を4年6カ月ぐらいに引き上げて、その上で求刑を考えるとか、それだけに悪質ですよと。死者に対する名誉毀損っていうのはあまりやらないんですけど、今回やっているっていうことで相当の捜査機関のメッセージ性、強い意志が現れていると思います」と説明した。 立花容疑者の発言はSNSでさらに拡散され、誹謗(ひぼう)中傷が広がった。

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